日本では扱わないトピックをこちらの小学校では教えます。今日は、オーストラリアで教える理科についてお話しします。オーストラリアではSciece and Technologyと呼ばれる科目です。理科とテクノロジーは切り離せないですよね。詳しくは、こちら別ページから
シラバスには、5つのメインの学習内容があります。
- Living world 生き物の世界
- Material world物質の世界
- Physical world 物理の世界
- Earth and Space 地球と宇宙
- Digital Technologies デジタルテクノロジー
そうです。小学生にこの内容を教えるのです。しかも日本語で!そして、上記内容を教えながらプラス2つのスキルを身につけます。
- Working Scientifically 科学的に考える
- Design and Production デザインと製造
CLILと呼ばれる教授法をベースにして、クラスの先生とティームティーチングをします。今学期のトピックはMaterial worldです。大体、最初のレッスンはイントロ的なレッスンになります。例えば、レッスン1の学習目標が
- Identify the properties of materials 物質の特性を理解する
だとします。この学習目標を達成する為には
- その物質の名前を理解する必要があります。(ガラス、プラスチック、木、鉄、布などの言葉を教える)
- その物質の質を表現する必要があります。(かたい、柔らかい、つるつるなどの言葉を教えます)
- その物質がどのように変化するかを予測する(伸びます、曲げます、ねじりますなどの言葉を教えます。)動詞を自動詞で教えるのか他動詞で教えるのかを毎回チームで話し合います。
その他の必要な言葉を各レッスンで教えます。
言葉を教えながらディスカッション、ペアで意見交換などを経て、ワークシートでこのレッスンが理解できたかどうかを確認します。

と、まあ理科のレッスンの大雑把な流れはこんな感じです。CLILで教える際に最も大事なのは、言葉の選出です。ここに時間をかけます。なぜって?これが決まってないとトピック全体を通して一貫性がないし、先の教材作りに行き詰まってしまいます。授業の質にも関わる大事な部分です。オーストラリアのシラバスを元にしたプログラムをJapanese perspective(日本語の視点)で解釈して別のプログラムを作成します。長くなるので、詳しくは次の投稿で。